二十四節気【冬至】
2016年 12月 21日
本日は二十四節気でいうところの【冬至】ですね
一年の季節の流れで言うと最も【陰】が高まる、【陰極まる日】です。
~~~~所属する日本漢方養生学協会より~~~~
一年で昼が最も短く、夜が長い頃。
栄養価の高いかぼちゃを食べ、
身体を温めるゆず湯に浸かり、無病息災を願います。
夏至の日に「夏至祭」があるように、
冬至の日にも「冬至祭」があります。
東京・早稲田 穴八幡宮の「一陽来復御守」は、
毎年冬至から節分にかけて授与され、財運・金運アップのお守りとして
江戸から現代に伝わる特別なものとして有名です。
また、古代ヨーロッパでは「ユール(Yule)」という冬至祭が
12日間に渡って行われていました。
ユールは、言わば太陽の「死と復活」のお祭りでした。
そのことからクリスマスの起源は冬至祭だった?という説もあります。
太陽の復活にキリストの誕生を結びつけたのかもしれません。
日本のクリスマスは1552年(天文21年)に周防国山口(現在の山口県山口市)において、
カトリック教会(イエズス会)の宣教師であるコスメ・デ・トーレスらが、
日本人信徒を招いて降誕祭のミサを行ったのが始まりと言われています。
ちなみに日本の守護聖人は聖母マリアと、日本に初めてキリスト教を伝えた
フランシスコ・ザビエルだそうです。
“日南の限りを行て日の短きの至りなれば也”
冬至は、『一陽来復』とも言われ、「陰が極まって陽になる日」
悪いことが続いた後に幸運に向かう転換の日とも言われています。
さて、来週はいよいよお正月。
お正月の行事食といえばおせち料理。
おせち料理は漢方的に見ても、寒い冬を乗り切るための理にかなった薬膳です。
~~おせち料理は腎を養う食材の宝庫~~
≪黒豆≫
【五味】甘【五性】平【帰経】脾腎
「今年もマメに働けますように」という願いを込めて使われる黒豆。
漢方では腎を養って血のめぐりを良くしてくれる他、
水はけをよくして、むくみを解消する食材です。
≪海老≫
【五味】甘鹹【五性】温【帰経】肝腎
「腰が曲がるまで長生きする」ことを願って使われる海老は
腎の衰えからくるめまいやふらつきに使われます。
足腰の冷えを感じる方にもおすすめです。
≪栗≫
【五味】甘【五性】温【帰経】脾腎
栗きんとんの黄金色は「輝く財宝」にたとえられています。
脾と腎のはたらきをよくするため、胃腸の疲れからくる下痢や
足腰のだるい方におすすめの食材です。
≪昆布≫
【五味】鹹【五性】寒【帰経】肝胃腎
昆布は「喜ぶ」の言葉にかけられている大変縁起の良い食材。
身体の熱を冷まし余分な水分をとるため、高血圧やむくみに良いとされ、
おせち料理には昆布巻で登場します。
≪胡桃≫
【五味】甘【五性】温【帰経】肝腎大腸
胡桃には「五穀豊穣」と「家庭円満」の願いが込められています。
漢方では胡桃肉(ことうにく)という生薬です。
肺と腎の両方を補い、腰痛、耳鳴り、咳などに良いとされています。
また、腸を潤し便秘解消にも役立ちます。
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また、陰極まる冬至までに五臓でいうところの【腎】を補う・滋養すると来年は病気にならない。とも言われています。
皆様にとって来年も幸せな1年でありますように。